氷菓
氷菓
何事にも積極的に関わろうとしない「省エネ主義」を信条とする神山高校1年生の折木奉太郎は、姉・供恵から古典部への入部を勧められる。廃部寸前だった古典部で部員が自分ひとりならば何も活動する必要がなく、自分の信条に反しないと判断して入部した奉太郎だが、予想に反して同じ1年生の千反田えるも「一身上の都合」で入部していた。清楚な外見とは裏腹に大きな瞳と強烈な好奇心を持つえるの好奇心を発端として、奉太郎は日常の中に潜む謎を解き明かしていき、やがて奉太郎とは腐れ縁の福部里志と伊原摩耶花も加わり、活動目的が不明なまま古典部は復活する。
(Wikipediaより引用)
総評
さすが京都アニメーション!とアニメ好きが数多く唸らされた美麗すぎる作画。京アニ史上もっともレベルの高い作画は劇場版涼宮ハルヒの消失だと、管理人も、そして数多くの京アニファンも思っていたであろうが、氷菓はテレビシリーズながらそのクオリティを凌駕してしまったと言っても過言ではない。
もちろん、無意味に作画が良いだけではない。この素晴らし作画は、日常の、本当の親近感やリアリティを余すことなく伝えるためのものであり、この技術力だからこそ表現できたものも数多くあった。
そしてなにより、作画はあくまで手段でしかなく、その根本の原動力となるのは作品に対する愛であり、作品を汚さないこと、作品を最高の形で世に送り出すことを具現した、プロとしての制作姿勢にただ感嘆するのみである。
作品の内容としては、日常ミステリーにスポットがあたっているが、管理人が感じた印象としては、これまでのアニメでは感じることのできなかった本当の青春モノという印象。何か大変な出来事に巻き込まれたわけでもなく、何か大きな事件に巻き込まれたわけでもないが、心の中に確かに残る。そんな優しいだけでも痛いだけでもない、本当に誰もが経験してきたような青春。これを、こんなにも鮮やかに、リアリティあふれる描写で感じさせてもらえるアニメだったのではないか。
各評価(10段階)
- 脚本 シリーズ構成 8点
- 演出 10点
- 作画 10点
- 音楽 8点
- OP 8点
- ED 8点
- 演技 8点
総合点(100点満点) 91点
(総合点は各評価の総合、全体の完成度、単純な好き嫌い、プロモーション等を加味しております。)